「いま歌ったの、オク下だろ?」
「マジか!?・・・がっかりだよww」
高音の男声ボーカルがもてはやされる昨今、一般人が原曲キーでは歌えない高さの曲が続々とヒットチャートの上位を占め、カラオケでのオク下歌唱は増える一方。
そしてこのオク下に悩む人も急増中のようです。
ところが残念なことに、オク下から脱出するのは1日や2日でできるものではありません。

しかしオク下への「批判」そのものは男性の「マウントをとりたい習性」が大きく関与しているので、その場の人間関係を活用して、オク下への批判をかわすことは十分に可能だと思います。

そこで、昭和の時代からカラオケの楽しみ方を追求してきた管理人が提案する「オク下批判のかわし方」を、ここでいくつか紹介させていただきますね。
※こちらもご参考にどうぞ!【オク下とは何か・オク下の確認方法・オク下の改善方法・オク下がダサいと言われる理由】
「自分はオク下」という告白で先手をとる
人間というものは、他人が隠している弱みは暴きたいと切望しますが、それがカミングアウト(告白)されてしまうと、とたんに興味を失ったりするものです。

カミングアウトした本人が平然としていればなおさらでしょう。
ですので、カラオケルームに入室したら早めに、深刻な表情をせず「自分はオク下になることがあるみたいなんだよね~」と、まるで他人事のように周囲に漏らしておいてみてはどうでしょうか。

「エコーさ、15でいい?もっと上げる?」などと、音響の調整を片手間にしながら「大したことのない話題」という雰囲気でサラッと話すのもいいかもしれません。
女性を味方につける・同世代男性だけでのカラオケには要注意
男性は集団の中の順位(上下関係)をはっきりさせる(=マウントをとる)ことで秩序を保ちたがります。
ですので、同世代の男性だけでのカラオケは、歌の上手さを競う「ライバル関係」になりやすいため、オク下へのマウントがキツくなる可能性があります。

自分が「オク下かな?」と思う人は【オク下の確認方法】を参考にしてあらかじめ確認し、このページを読んで準備しておきましょう。
一方で、女性の場合は「私たちはみんな平等を尊重してるよ」という態度を見せておく(=安易にマウントをとらない)ことで、集団の秩序を保とうとする傾向が強いようです。

女性の参加者がいる場合には、この「平等を乱すマウントはあまり好まない」という特性を味方につけましょう。
こんなふうに聞いてみてはどうでしょうか。
「〇〇子さんって、もし僕がオク下で歌ったら軽蔑しますか?バカにしたりする?」
こう聞かれて「うん、軽蔑する」と答えられる女性はそう多くないと思います。

「ううん、軽蔑なんかしないよ」みたいに言ってもらったら「〇〇子さん、心広ーい!男前!!」などとみんなの前で絶賛しましょう。
このように言っておくことで、オク下を批判する男性に対して間接的に「心が狭い」「男前ではない」と、けん制しておくことができます。
笑える呼びかけで、オク下の「仲間」を確認しておく
さらにはオク下の「仲間を」確保できるといいですね。

あなたがカミングアウトしていれば、他の人もオク下をカミングアウトすることへの抵抗も減っています。
こんなふうに参加者に聞いてみてはどうでしょうか。
「はい、私が『オク下1号』かもしれないんですが、自分は『オク下2号かもしれない』って思う人、いますか?」

ここで「あ、自分はもしかすると『オク下2号』かもしんない」という人が現れたら、「嬉しい!ナカーマ(仲間)!」などとその人を絶賛して、握手を求めるくらいのリアクションをとりましょう。
もし仲間が現れなかった場合でも「歌ってから気付く場合もありますから、そのときは『ナカーマ!』でお願いしますね!」と明るく締めておけばよいと思います。
ヒゲダンやミセスの楽曲を歌おうと思ったら、原曲キーでは歌えない人の方が圧倒的に多いはずなので、本当は誰もが仲間を探していますよ!
採点を始める前に「ルール確認」をしておく
カラオケルームに入った場合には採点を入れることが多いと思います。

歌い始める前にたとえば以下のような質問を、その場を仕切っている方に笑顔でしてみましょう。
「質問なんですけど、『オク下』で歌った場合って『失格!』とか『退場!』とかのペナルティはあるんですか?」
この質問で「失格」や「退場」などと答える人はまぁいないと思いますし、ここまでの流れから考えれば「罰金」や「減点」などと答えるだけでも「心が狭い」「男前ではない」という評価の恐れがありますよね。
おおかたは「別にペナルティとか・・・ないよねぇ?」程度の反応で収まるかと思いますが、「ずるい!」や「そんな採点は無効!」というくらいの反応はあるかもしれません。

たしかに「原曲で指示されたとおりの音の高さ」で頑張って歌った人からすると、「原曲で指示された高さではない」わけですし、それも±1~2程度ではなく-12なわけですから、同列に比較されたら面白くないことはわかりますよね。
そういった心情への配慮を含めて「じゃぁ、自分は『採点ナシ』か『採点無効』でいいですよ。それならずるくないですよね?」などとかわしておくとよいでしょう。
プロレスでいうと「リング下にエスケープ」というわけです。
オク下のチェック役を決め、「役職名」をつけて共有しておく
しかし、それでも「オク下で歌うだけでもずるい!」などとのしつこい反応がある可能性もなくはありません。

そんなときは、以下のような発言で次の展開をコントロールできる可能性があります。
「でも、自分では『オク下になってる』ってわからないことが多いんですよね。・・・誰かオク下をチェックできる人っていますか?」
このように尋ねると、場合によっては「じゃ、俺が」と立候補する人もいるかもしれませんし、いなければ同席者の中で日頃からマウント好きな人(ジャイアンタイプの方)にお願いしてもよいと思います。
こうしてオク下のチェック役が決まったら、その人に「オク下1日警察署長」とか「オク下1日取締役」などと役職名をつけ、場合によっては「オク下1日刑事」などの部下や「オク下1日監査役」などの補佐役をつけてもいいかもしれません。

一度このようにして「オク下チェック役」という概念を普及させておくと「今日の『オク下警察』は誰がやるの?」などと「お約束化」しやすくなり、オク下への批判はもはや「突発的なアクシデント」ではなく「日常の風景」になりますから、次回からのカラオケではグッと楽になるはずです。
オク下の指摘には「推薦を受けた」風に演じるボケで笑いを
歌う前に、オク下さんはチェック役さんに対して、こんなふうにお願いをしておくとよいと思います。
「では、私や誰かがオク下で歌い出したら、ここ重要なんですが、歌い終わってから『今のオク下だったや~ん!』などとツッコミ入れてくださいね!・・・歌っている最中に原曲キーに直そうとしても、たぶんムリですから~!」

そして歌い終わり、チェック役さんから「今のはオク下!」とツッコミを受けたら、オク下さん側はきちんとボケで返しましょう。
「え~ただ今ご紹介に預かりました、○○でございます。このたび一日警察署長△△様より推薦を賜りまして『オク下シンガー』を拝命させていただきました。」とか、
「あっ、ご声援ありがとうございます! 次の市議会選では『オク下○○』『オク下○○』にどうか皆様方のご支援をよろしくお願いいたします!」
などと両手でマイクを持ち、選挙挨拶風にしてもよいかと思います。

このようにマウントをとりたがる人に名誉職を与えたり部下をつけたりして「マウント欲求」を満たしてあげつつ、オク下の扱いを深刻なものではなくツッコミとボケの漫才風に茶化すことで、オク下本人のダメージを減らし、その場の雰囲気を楽しいものにすることも可能になるかもしれません。
もちろんどこかのステップで「ねぇ、そういうのやめない?オク下とかどうでもいいじゃん?」みたいな声がかかったら、間髪を入れず「そっすね!オク下なんて小さいことにこだわるのはやめましょう!」と、一方的に「オク下チェック終了宣言」を出してしまいましょう。
一緒に歌う時は「オクターブユニゾンです!」と擬態しよう
もしも盛り上がってみんなで歌うような場面で、(あまりないと思いますが)オク下への批判があった場合には「オクターブユニゾンだよ!」とでも言っておきましょう。

「ユニゾン」とは、「同じメロディを同じタイミングで重ねて歌うこと」で、「オクターブユニゾン」は同じメロディを1オクターブずらして同じタイミングで重ねて歌う手法になります。
昨今のJPOPですとKing Gnuがこの手法をときどき使っているようですので、ここは「流行にのっている」ふりをしておきましょう。

本当は「オク下でしか歌えないから」なんですけど(笑)、ここは他の動物にならって「危機を避けるための擬態」と考えておきましょう。
今は「擬態」や「言い訳」みたいであっても、「一緒に歌うのもなかなか楽しい♪」と感じられれば、そのうち「オク下」は「ちょっと見下した言い方」ではなく「オクターブユニゾンの『下のパート』」という認識に変わっていくかもしれません。
・・・・なんてね(笑)
まとめ

では最後にこれまでの項目をまとめて振り返ってみましょう。
- 「自分はオク下」という告白で先手をとる・・・本人に言われてしまうと指摘しづらい
- 女性を味方につける・同世代男性だけでのカラオケには要注意・・・マウントに否定的な雰囲気をうまく引き出そう
- 笑える呼びかけでオク下の「仲間」を確認しておく・・・仲間がいれば怖くない、むしろ君がリーダー!
- 採点を始める前に「ルール確認」をしておく・・・反則呼ばわりされそうなら「リングアウト」してしまおう
- オク下のチェック役を決め、「役職名」をつけて共有しておく・・・チェックを「お約束化」することでアクシデントを「日常の風景」に格下げしよう
- オク下の指摘には「推薦を受けた」風に演じるボケで笑いを・・・クレームも笑いに変換すればダメージが盛り上げ要素に変わる!
- 一緒に歌う時は「オクターブユニゾンです!」と擬態しよう・・・専門用語で擬態をキメて「下のパート」のフリをしよう!
・・・ここまでの対策で先手を打つことができれば、「オク下ダサい」はもう恐くありません。
マウントを笑いに変えて、カラオケライフを楽しんでくださいね!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
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